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水玉。
水玉。

ラエがウリエルの家に来てから七日後。
「多分この2,3日の間に、客が来るから」
「はい」
そう返事して、ラエは掃除をしていた手を止めた。今、何か重要な事を言われなかったか。
「え?」
ウリエルが朝と昼を合わせた食事が入っていた空の皿にスプーンを置く。
「ごちそうさま」
「いや、あの」
あんまり平然と、なんでもない話のように言うので、よく分からなかった。
「今日、報せがきた」
そう言っても、今日の郵便は週二でとっている新聞とチラシしかなかったはずだ。
それを確認した後、洗濯物を干しに行ってウリエルに、働き者だ、と感心されたのだ、間違い無い。
「しらせ?」
「うん。・・・虫の」
それは信用できるのだろうか。
そうラエが考えてるのを見て取ったか、
「来る。とにかく」
と断言するウリエル。何を根拠に言っているのかさっぱり分からない。
「はい。じゃ、お茶菓子でも買いに行こうか」
「ああ、大丈夫。前買っといたのあるし。……一年前に」
「駄目じゃない、それ」
「大丈夫。あれは保存きくし」
「そう?」
「うん、見れば分かる」
ぼうっと、しかしやけに自信たっぷりな声でウリエル。心なしか顔にも自信が漲っている。
ラエは少しの逡巡の後、少し不安だが、任せる事にした。
「とりあえず、いきなり来てもびっくりするだろうから言っとこうと思って」
はあ、と気のない返事をして、ラエはガチャリと食堂の壁の、ドア程の四角い切れ目を押す。
かちゃっと軽快な音を立てて、そこが開いた。
ほとんど隠し扉となっているが、分かると便利な収納スペースに手に持っていたモップを叩き込む。
どんな人なのだろう。
ウリエルと同じような人か。陽気なお兄さんか。はたまた老いた知り合いか。
とにかく、ウリエルの知り合いなのだから、変わった人なのだろう。
そう思っている間に、モップが倒れそうになったので、ラエは急いでその隠し扉を閉めた。