昔か今か、いつの世か。
とある世界に、『魔王』と呼ばれる存在がいた。
魔物達を束ね、ある時には人と友好を、ある時には人を虐殺し、ある時には人に不干渉を決め込んだ。
魔物達と人、神たちとの古の戦いの後、魔王は人と魔物が共存する道を選んだ。
しかしそれが長く続き、魔王や神の存在が人たちの間で伝説になってきた頃。
『魔王』はしばらくの不安定な状態を経た後、魔物を率いて人間の国を攻撃し始めた。
困った人は、伝説にあるように『勇者一行』を魔物達の大陸・ルシファードに派遣する事にした。
そして大国・サイアスにて、勇者の選抜が行われた時。
その物語は、始まった。
運命を決めたのは、神か悪魔か、はたまた何でもないのか。
ただ確かな事は、彼らは、
−−−運が強く、あるいは悪かった。
何しろ、適当に15歳以上の国民全てを対象にした神意を問うクジで、当たりであり、外れである運命のクジを引いてしまったのだから。
一行の隊長に、選ばれたのはまだ若干十六の少年、
アレック=ナルス。
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